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コラムColumn

  • 2019.03.07
  • 投資
  • 竹川 美奈子

長期の資産形成に資する投資信託とは?

ここ数年、投資信託を活用して資産形成を行う現役世代にとって、コストや税優遇、情報開示など、さまざまな面で投資環境が向上しました。
一方で投資信託は商品数が多く、投資を始めるハードルになっている面もあります。そこで、「長期の資産づくりの中核に据えられるのはどんな投資信託だろう」という視点で投信を評価する「一億人の投信大賞」というアワードを、『投資信託事情』編集長の島田知保さん、パワーソリューションズ取締役・高橋忠郎さんと共に立ち上げました(スポンサーはつけず、手弁当で行っています)。2013年からスタートし、2月25日に公表した「一億人の投信大賞2018」で6回目になります。

2018年12月末時点の公募投信の本数は5783本です。まず、運用成果の評価の前に下記の条件でスクリーニングを行います。それほど厳しい基準ではありませんが、この時点で残った投信は134本と全体の2.3%ほどになってしまいます。
<スクリーニング条件>
(1)資産形成用か?
● ETF(上場投信)、SMA・ラップ専用、確定拠出年金専用を除外(残り4,772本)
● 決算回数:年12回、6回、4回を除外(残り3,025本)

(2)規模・実績
● 運用実績3年未満のものを除外(残り2,110本)
● 基準月末純資産30億円未満を除外(残り715本)

(3)受益者の質・その他
● 過去36カ月のうち資金純減月数13カ月以上のものを除外(残り158本)
● 投資テーマ、対象通貨(日本円以外)、投資国など限定される「特化型」やブルベア型など短期投資向けを除外(残り134本)

次に、絞込みで残った投信は、部門(資産クラス)別に①アクティブ投信は対ベンチマーク超過リターンが高いもの・パッシブ投信はトラッキング・エラーが小さいもの、②シャープレシオが高いもの、③資金流出入の標準偏差が小さいものの3つの総合点で順位づけを行います。便宜上順位はつけていますが、全体の2.3%の中に残っただけでも素晴らしいことです。

詳しくは公式サイト(*)をご覧いただきたいのですが、このアワードはインデックス投信も、アクティブ投信も一緒にスクリーニング、評価しています。そのため、資産クラス別の特徴がでています。例えば、主要株式4部門のうち、外国株式(除く日本)と新興国株式をみると絞込みで残ったのはインデックス投信ばかり(アクティブ投信は1本のみ)。一方、国内株式と外国株式(日本を含む)ではアクティブ投信が健闘しています。
そして、単年度の順位だけでなく、継続性もみてください。公式サイトで「全ノミネートファンドを紹介」をクリックしていただくと(ノミネート=スクリーニングで残った投信という意味です)、過去のノミネート状況がわかります。中には2013年から6年連続でノミネートされている投信もあります。

一方、課題もあります。2018年からスタートした「つみたてNISA」の影響もあり、2017年頃から低コストのインデックス投信が新規設定されたり、既存投信の運用管理費用(信託報酬)を引き下げたりする動きが活発になりました。しかし、このアワードは設定3年以上の投信が対象なので、2016年以降に登場した超低コストのインデックス投信は対象外となっています(ただ、資金の流出入やトラッキング・エラー等もみるため、3年の猶予期間はあってもよいと個人的には考えています)。
現在は定量評価のみですが、将来的には上位に入賞した投信の定性的な情報(投資哲学や投資する会社を選定するプロセスや重視するポイント、ポートフォリオ構築でこだわっている点、運用するチーム・人など)を掘り下げてお伝えし、みんなでいい投信を育てていけたら、と考えています。
「一億人の投信大賞」公式サイトはどなたでも、無料でみることができます。少しでも、皆様の投信選びの参考になると幸いです。 

*「一億人の投信大賞」公式サイト http://1okutoshin.net/

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