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コラムColumn

  • 2022.09.22
  • 生命保険
  • 田中 美子

公的医療保険を理解した上で民間保険を活用しよう


公的保険には様々な制度があります。今回はその中から医療にかかわる2つの制度取り上げます。

1.健康保険制度
病気やケガをした時に、医療費の一部を公的な機関が負担する制度です。日本では「国民皆保険」といって、誰もが何らかの公的医療保険に加入しています。

会社勤めの方は、全国健康保健協会が運営する「協会けんぽ」と企業が設立した組合が運営する「組合健保」があります。一般的に「協会けんぽ」は中小企業の従業員の加入が多く、「組合健保」は大企業やグループ企業等の従業員が多いのが特徴です。フリーランスや自営業の方は、市区町村と都道府県が運営する「国民健康保険」に、公務員や私立学校の教職員の方は「共済組合」に加入しています。

●負担を軽減する仕組み
医療機関等の窓口で支払いが高額になった場合は、後から申請すれば自己負担限度額を超えた額が払い戻される「高額療養費制度」があります。上限額は年齢や所得によって異なります。4ヶ月目からは「多数該当」となり、自己負担限度額が軽減されます。
後から払い戻されるとはいえ、一時的な支払いは大きな負担です。医療費が高額になると事前にわかっている場合には、「限度額適用認定証」を提示する方法が便利です。限度額適用認定証を受けると、1ヶ月(1日から月末)の窓口での支払いが自己負担限度額までとなります。尚、保険外負担分(差額ベッド代等)や入院時の食事負担額等は対象外となります。

●自己負担限度額
例えば、協会けんぽに加入されている場合、高額療養費制度の自己負担限度額は、被保険者の「標準報酬月額」により以下のように設定されています。(70歳未満の方の場合)

ア. 83万円以上    自己負担限度額=252,600円+(総医療費-842,000円)×1%
イ. 53万〜79万円  自己負担限度額=167,400円+(総医療費-558,000円)×1%
ウ. 28万〜50万円  自己負担限度額=80,100円+(総医療費-267,000円)×1%
エ. 26万円以下    自己負担限度額=57,600円
オ. 市区町村民税の非課税者等   自己負担限度額=35,400円
(全国協会健保協会ホームページより)

2.傷病手当金
病気やケガで会社を休み、給与がもらえない場合の生活を保障するために支給されます。傷病手当金を受給するためには一定の条件を満たす必要がありますが、およそ給与の3分の2が支払われます。(通算1年6ヶ月分)

●受給要件
次の4つ全てを満たした場合に給付されます。
①業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること
(勤務中や通勤中のケガや業務に関する病気は労災保険から補償を受けるため対象外)
②仕事に就くことができないと医師に診断された場合
③連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかった
④休業した期間について給与の支払いがないこと
(給与の一部が支払われる場合は、傷病手当金との差額が給付されます)

●受給額
では、実際にどのくらいもらえるのでしょうか?1日当たりの金額を計算し、月額給付金額をイメージしてみましょう。
1日当たりの金額
=支給開始以前の継続した12ヶ月間の各月の「標準報酬月額」の平均÷30×2/3

標準報酬月額が30万円の場合は、6,666円(日)、月額約20万円となります。
標準報酬月額は給与支給額ではなく、社会保険料算出基礎となる数字です。この額で傷病手当金の受給額が決まります。給与明細の健康保険料、厚生年金保険料で、直近の標準報酬月額を確認できます。
なお、傷病手当金は国民健康保険の加入者である自営業は対象外となっています。

このように、公的医療保険で保障される要件や金額を把握したうえで、民間保険等でカバーする保障額(必要保障額)を検討しましょう。個々に必要保障額は違うため、改めて見直してみると無駄な保障の削減に繋がるケースや、逆に足りていない事実が発覚するケースもあるはずです。

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