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「povo2.0」と「エコノミーMVNO」の特徴と相違点


最近、小~中容量における各社の価格競争が激化しています。そんな中、これまでの常識を覆すサービスが登場しました。auの「povo2.0」と、ドコモの「エコノミーMVNO」です。

(1)基本料はなんと0円!必要に応じてトッピングする「povo2.0」
auは2021年3月にオンライン専用の新ブランド「povo」を開始しました。同年9月に「povo」を大幅リニューアルした「povo2.0」を開始しています。従来プランである「povo1.0」は月額2,728円で月あたり20GBまで高速データ通信が可能。必要に応じて「通話かけ放題」や「データ使い放題(24時間)」などのトッピングを購入する仕組みです。

リニューアルされた「povo2.0」では基本料が0円になりました。とはいえ、ずっと月額0円で利用できるわけではなく、180日間以上有料トッピングの購入がなければ利用停止または契約解除になります。トッピングは「povo1.0」より種類が増え、データ使い放題(24時間・330円/月)に加え、1GB、3GB、20GB、60GB、150GBと6種類のデータ追加トッピングが用意されています。

「データ追加20GB(30日間)」では、購入から30日間利用可能で、料金は2,700円です。これだと「povo1.0」の20GB・月額2,728円とあまり変わりませんが、月あたり20GBを使いたいなら「データ追加60GB(90日間)」や「データ追加150GB(180日間)」を購入したほうがお得です。「データ追加150GB(180日間)」は12,980円で180日間利用可能なので、1月あたり2,163円となり、「データ追加20GB(30日間)」の2,700円より月あたり料金を抑えられます。データ通信をあまり使わないなら、「データ追加3GB(30日間)」や「データ追加1GB(7日間)」を選択すれば、それぞれ990円、390円とさらに費用を抑えられます。

■「#ギガ活」の活用で、さらに通信料が節約に
「#ギガ活」とは、ギカを購入するのではなく、もらったり、懸賞であてたりして入手するサービスです。例えばローソンで500円(税込)以上購入し、auPAYで支払うと300MB(3日間有効)がもらえたり、ホームセンターのカインズで2,000円(税込)以上購入し、auPAYで支払うと1GB(7日間有効)もらえたりします。こうしたサービスを上手く使うことで、データトッピングの購入頻度を下げられます。

■高品質の音声通話を業界最安水準で使える
音声通話については30秒22円の従量課金制です。音声通話をたくさん使いたい人には「5分以内通話かけ放題(月額500円)」と「通話かけ放題(月額1,650円)」のトッピングがお勧めです。基本料は0円ですから、月額1,650円で通話かけ放題となります。しかも高品質のau回線が使えますから、電話をたくさん掛ける人には魅力的です。

(2)ドコモショップでMVNOを契約できる「エコノミーMVNO」
「エコノミーMVNO」は、2021年10月にドコモが開始した新サービスです。ドコモがMVNO(※1)と連携し、低価格サービスを提供する仕組みです。現在、提携を表明しているのは2社で、そのうち「OCNモバイルONE」は、同年10月よりサービスを開始しています。

最大の特徴は、全国約2330店舗ある「ドコモショップ」でサポートを受けられる点です。ドコモ契約者がエコノミーMVNOに切り替える場合、いったん番号ポータビリティ(MNP)でMVNOに転出します。また、契約後の利用開始には、SIMを挿入してAPNを設定するなど、スマホに不慣れな方にはハードルの高い作業が求められます。こうした煩わしい手続きもドコモショップでサポートしてくれます。また、ドコモショップで販売している端末とセットで購入したり、スマホ操作に不安のある方は「ドコモスマホ教室」を無料で受けたりできるのも、メリットといえるでしょう。

■dポイントやdアカウントに連携している
エコノミーMVNOでは、「マイページ」にログインする際の認証に「dアカウント」を利用します。ドコモ契約者であれば「dアカウント」を必ず持っており、エコノミーMVNOに切り替えたとしても、従来と同じ感覚でマイページを利用できます。もちろん、dポイントにも連携しているため、毎月の利用料金に応じてdポイントを獲得したり、dポイントを使って料金の支払いをしたりもできます。

■OCNモバイルONEでは「月額550円」のコースを新設
OCNモバイルONEでは、月あたり1GBから10GBまで4種類のコースが用意されていますが、エコノミーMVNOとしてサービスを開始するにあたり、月あたり500MB(月額550円)という、さらに安価なコースを新設しています。音声通話は30秒11円と安価で利用でき、完全かけ放題を1,430円で利用できるため、「データ通信はあまり使わないが、電話は積極的に使いたい人」にもお勧めです。

(3)「povo2.0」に向いてる人、「エコノミーMVNO」に向いてる人
「povo2.0」の「データ追加トッピング」は毎月自動的に更新されるわけではありません。容量を使い切ってしまったり、利用期限を過ぎてしまったりすると、速度が最大128kbpsに低下してしまうため、こまめに残量や期限を確認しトッピングを購入しなければなりません。そもそもpovoは使用頻度の高い若年層をターゲットとした「オンライン専用プラン」であり、店頭でのサポートは受けられませんので、「povo2.0」は、「使用頻繁が高く、料金を節約するための手間暇を惜しまない人」に向いています。

では、「エコノミーMVNO」に向いてるのはどんな人でしょうか。「小容量で低価格プランを、ドコモショップで契約できる」という点が最大の特徴ですが、一方で「昼間に通信速度が低下しやすい」など、MVNO特有の弱点もそのまま引き継ぐことになります。つまり、エコノミーMVNOは「使用頻度は低く、料金を節約したいがショップでのサポートは欲しい人」に適しています。

このように、各社のサービスは細分化してきており、特定のターゲットに強みを発揮できるようプラン設計されたものが増えています。ご自身のスマホ利用実態にあわせてサービスを選択すれば、料金節約になるでしょう。ただし、使い勝手の良し悪しは、実際に使ってみないとわからない部分もあります。近年では解約手数料や初期費用といったコストを掛けずに乗り換えられる事業者も増えているため、「まずは試しに乗り換えてみる。ダメだったらまた乗り換える」というフットワークの軽さが求められるのかもしれません。

※1 仮想移動体通信事業者のこと。格安な料金プランを提供することから「格安スマホ」と呼ばれている

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