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コラムColumn

  • 2019.06.06
  • 相続
  • 田中 美子

任意後見制度を知っておこう

平均寿命から健康寿命を引くと不健康期間がわかります。不健康期間とは、「日常生活に制限がある期間」と言われています。介護に例をとれば、その主な原因は、脳血管疾患や認知症、高齢による衰弱や骨折、転倒が多く、生活や行動だけでなく財産の管理等も困難になることが想像されます。

相続のように、人が亡くなったあとの財産に関する話題は、親子間といえども真剣に話し合う機会は少なく、親から切り出してくれないと、子どもからは話題にしにくい側面もあります。
平均寿命は伸びているものの、その中には不健康期間もあることを念頭に置き、できるだけ健康なうちに、自分の意志や想いを家族に伝えておくことも重要です。
いきなり相続の話題とはならないまでも、その前段としてエンディングノートから取り組んでみるなど、元気なうちに出来ることを少しずつ始めると良いでしょう。

そのうえで、ぜひ知っておいていただきたいのが成年後見制度です。
成年後見制度とは、判断能力が不十分なため契約等の法律行為を行えない人を後見人等が代理し、必要な契約等を締結したり財産を管理したりして本人の保護を図る制度です。
成年後見制度には、(1)法定後見制度と(2)任意後見制度があります。
(1)法定後見制度
例えば、認知症などで判断能力がなくなってしまった場合に、申立により家庭裁判所によって選任された後見人等が本人に代わって財産や権利を守り、本人を法的に支援する制度です。
(2)任意後見制度
将来自分が衰退し精神上の障害によって判断能力が不十分となったときに、自己の生活、療養看護および財産に関する事項を委託し、その委託にかかる事務について代理権を付与する委任契約です。
委任者である本人の判断能力が衰退した後に契約の効力が発生することから問題が生じやすいため、本人の意思確認のために、この委任契約は公正証書によって作成しなければならず、登記されることが必要となります。登記がなされていれば、精神上の障害によって本人の能力が不十分な状態になり、本人、配偶者、四親等内の親族、任意後見受任者からの請求がされた場合に、家庭裁判所において任意後見監督人を選任することになります。そして、この任意後見監督人が選任された時点において任意後見人の権限は効力を生じるということになります。
あらかじめ本人が後見人を予定しておけるという点では、本人の意向を直接に反映できる点が(1)法定後見人と大きく異なるところでしょう。

認知症などになってしまうと、出来なくなることや、難しくなることが少なくありません。例えば、現金の引き出しや口座等の解約、株式などの取引、不動産の管理、生命保険の加入や解約、生前贈与や養子縁組、遺言や信託など、中には相続に関係することも多いものです。
核家族化や高齢者のひとり暮らしが増え、詐欺やトラブルも増えています。高齢者をターゲットにした犯罪もあとを絶ちません。高齢化社会、長寿社会になったからこそ、考えなければいけないことが増えてきました。
親族間で日頃からコミュニケーションを取り、将来の円満な相続のためにも、また安心して任せるためにも、任意後見制度の内容を知り、自分と家族のために早めの対策が重要です。

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