FPI-J 生活経済研究所長野

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コラムColumn

  • 2019.12.26
  • ライフプラン
  • 谷崎 由美

セカンドライフの準備には縦横の資産形成を。

「お金」の話になると「●●不安」という言葉が先走ってしまいます。今回は、「不安解消」ではなく、「安心を得る」ことで不安の割合を減らしていきましょう。

様々な人とお金の話をしていて感じるのは、「いつまでにいくら持つ」よりも「いつまでいくら使える」を考える方が、より安心につながるのではないかということです。

「いくら持つ」には将来5,000万円あれば良いのか1億円あれば良いのかという、お金を縦に積み上げる(縦の資産形成)設計をする必要があり、「14種類の所得控除」の知識と理解がより活かされます。
「いくら使う」を考えると、現役の頃と同じように使い続けられるよう、継続的な所得を横に組み立てる(横の資産形成)設計をすることも1つです。この時に必要なのは「10種類の所得」の知識と理解です。
今回は後者について考えてみましょう。

「年収(売上)」から必要経費を引いた金額を「所得(儲け・利益)」といい、次の10種類に区分されています。

(1)利子による儲け…利子所得
(2)配当による儲け…配当所得
(3)不動産を所有することで得られる家賃等の儲け…不動産所得
(4)給料による儲け…給与所得
(5)事業を営むことで得た儲け…事業所得
(6)(1)~(5)、(7)~(10)のどこにも当てはまらない儲け…雑所得(年金はココ)
(7)一時的に得た儲け…一時所得
(8)退職金による儲け…退職所得
(9)株式や投資信託・不動産を売却することで得た儲け…譲渡所得
(10)所有する山林を伐採・譲渡することで得た儲け…山林所得

皆さんは、自分がどの所得を持っているか把握していますか?
一般的には、(1)~(6)が継続的な儲け、(7)~(10)が一時的な儲けです。

例えば、年間500万円の支出が生涯必要な場合、現役世代の500万円の支出の源泉は(4)または(5)の方がほとんどです。預貯金からの利子など少額かもしれませんが(1)もあります。最近は資産運用で(2)を得ている方もいるかもしれません。それでも現役世代の大半の所得は(4)(5)ではないでしょうか。
一方、セカンドライフの収入の源泉は(6)に変わります。
(6)だけで支出が賄えない場合は、節約や貯蓄の取り崩しを考える方が多いため、『現役の頃から時間をかけて必要資金を積み上げましょう』という縦の資産形成にクローズアップされがちです。しかし、『できることを増やして所得の項目を増やす』という横の資産形成を考えるのも1つです。準備に時間はかかりますが、継続的な所得は生涯にわたる安心につながるのではないでしょうか。

そのためにはまず(6)の所得が自分にいくらあるのかを把握することです。
仮に年間500万円の支出が必要で、夫婦合わせて年間220万円の公的年金が見込まれる世帯の場合、不足分280万円をどうするかを考えてみましょう。
・自分が働く:(4)や(5)…夫婦で150万円の所得
・お金が働く:(2)…年間60万円程度の株の配当・投資信託の分配金
・ものが働く:(3)…年間20万円の所有しているものを働かせ、所得として受け取る
残り50万円は、支出の調整や貯蓄の取り崩しという計画になります。
横の資産形成の設計を立てた場合、現役世代のうちに行っておくべきことは、
・自分が働く:(4)や(5)…今の仕事で腕を磨く・趣味や娯楽の腕を磨いて誰かの役に立つ可能性を広げる・子育てや家事をした経験が誰かの役に立って所得につながる可能性を発見する
・お金が働く:(2)…約2%の配当・分配金だと仮定したら、逆算すると必要な元本は3000万円、3%の配当・分配金と仮定したら必要な元本2000万円の縦の資産形成が必要
・ものが働く:(3)…どのような不動産を買うか、もしくは自分の家を活用して何か始めるために腕を磨くなど、そのために家の手入れを念入りにするなど、早くから計画すると住まい作りも変わるかもしれません。

ライフプランで時間とお金を測っていくと、頭の中の自分の人生の注文書が数値化され、おのずと縦の資産形成と横の資産形成の役割が見え、そのために何を磨く必要があるのか、不安を煽られなくてもわかってきます。
自分の頭の中の考え、知識と経験は誰にも盗まれないのですから安心して取り組んでください。

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