FPI-J 生活経済研究所長野

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コラムColumn

  • 2019.10.31
  • ライフプラン
  • 中山 浩明

家計改善は「食費」と「通信費」の見直しがポイント

10月下旬になると、来年度の家計簿が書店に並び始めます。ちょうど消費税率のアップもありましたので、家計簿や家計改善に対する関心が高まっているかもしれません。

家計簿をつけている方はたくさんいますが、「何のためにつけているのか」と聞かれると、明確に答えられない方もいるのではないでしょうか。家計簿をつけることに必死になって、家計の分析まで手が回らないというのでは、家計簿をつける意味がほとんどありません。そこで、家計簿をつける理由を会社経営に置き換えて考えましょう。会社は、お金の流れを把握するために帳簿をつけています。ただ、経理担当が細かく帳簿をつけていたとしても、経営者がそこからわかる問題点や課題を経営に活かさなければ、帳簿は単なる記録にとどまり、経営改善を実現することはできません。同様に家計簿もただ記録をするだけではなくて、それを分析し、家計改善に役立てなければ、家計簿をつける時間と労力が無駄になります。

家計の無駄を見つけるためには、食費、生活用品費、住居費、通信費といった各項目に、毎月どのくらいのお金を使っているかを把握する必要があります。そのため、毎月の支出を記録し、項目ごとに集計し、無駄が見つかれば翌月はその項目の予算を立てて支出をコントロールします。例えば、缶コーヒーを買う習慣のある方が、節約のために我慢しようと考えていたとします。缶コーヒーに使ったお金を記録し、集計してみると使ったお金の合計が5,000円/月であれば、仮にこの方が缶コーヒーを全く購入しなかったとしても、削減できる額は最大5,000円だということがわかります。

一方、通信費を集計してみると、自宅のインターネットと家族4人分の携帯電話代で月4万円使っていたします。大手通信事業者3社(※1)で契約していれば、毎月そのくらいかかっていても不思議ではありません。一方で、近年は格安な料金プランを提供する通信事業者(※2)も増えてきました。家族の携帯電話の契約を格安な料金プランに切り替えることによって通信費を半分に抑えることができれば、20,000円/月の節約が可能になります。缶コーヒーを我慢するよりも、通信費の見直しを優先したほうが、よほど節約効果は高いことがわかります。

家計に占める割合の高い支出には、住居費(※3)や教育費があげられますが、こうした支出は自分の意志で容易に減らせるものではありません。家計に占める割合が大きく、自らの意思でコントロールしやすい支出としては、食費、通信費、生命保険料・損害保険料などがあげられます。中でも食費は世帯によって格差が大きい支出項目のひとつです。格差の原因は食生活習慣によるところが少なくありません。

食費を膨らまさないコツとして考えられるのは「外食習慣の見直し」です。例えば、あるファミリーレストランの客単価は約1,200円だそうですが、仮に4人家族が週3回の外食をすると57,600円/月(※4)の支出です。この食生活習慣を30年続けると、総額はなんと2,073.6万円となり、一般的な住宅に匹敵するほどの額を外食にかけていることに気がつきます。

それから「まとめ買い・共同購入」の習慣にも注意が必要です。安いからといってたくさんの食材を購入すると、一度にすべてを消費できないので、余った食材は冷蔵庫で冷やすか、あるいは冷凍庫で保管することになります。冷凍庫の奥にしまい込んでしまった食材は、年末の大掃除まで発見されないことが多く、カチコチに凍りつき、霜がついて真っ白になってしまいます。結局はそのままゴミ箱に捨てられることになります。
食材を冷蔵庫で1年間寝かしてから捨てるのも、買ってきた食材をすぐに捨てるのも、経済的な効果としては同じです。むしろ買ってすぐに捨てたほうが凍らすための電気代がかからない分経済的と言えるかもしれません。やりくりが上手な世帯は、まとめ買い・共同購入をせず、家族が消費できる分だけを買ってくるので、冷蔵庫の中はいつも整頓されて綺麗なものです。食材の余りがでても、先々までの献立を決めているので、ロスもほとんど出しません。こうした生活習慣の違いが、10年後、30年後の貯蓄額に大きな差となって表れるという事実を意識してみてください。

※1 docomo、au、SoftBank
※2 MVNO
※3 家賃、住宅ローンの返済など
※4 1,200円×4人×週3回×4週=57,600円

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