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コラムColumn

  • 2022.01.13
  • 生命保険
  • 田中 美子

生命保険を見直す(乗換)際に必ず確認して欲しいこと


厚生労働省発表の令和2年簡易生命表によると、男の平均寿命は81.64 年、女の平均寿命は87.74 年となり前年と比較して男は0.22 年、女は0.30 年上回っています。同じく平均寿命の前年との差を死因別に分解すると、男女とも悪性新生物、心疾患(高血圧性を除く、以下同じ)、脳血管疾患、肺炎及び不慮の事故などの死亡率の変化が平均寿命を延ばす方向に働いていると分析しています。また健康的に生活できる期間を示す「健康寿命」は、女性が75.38歳、男性は72.68歳で、いずれも過去最長を更新しています。しかし平均寿命と健康寿命との差は男性が約9年、女性が約12年あり、日本介護予防協会によると、健康寿命を延ばすために適度な運動、食事の採り方、良質な睡眠などを早いうちから注意し生活習慣の見直しが重要だとしています。

高齢化社会の日本において、自助努力による生命保険の活用は多くの方が必要と考えています。販売チャネルや商品の多様化、特に新たに開発される保険商品は「生きるための保険」が主流となってきました。最近では中高年の方から子どもが成長した後の保障の考え方や退職後の保障の見直しなどの相談が顕著に多くなっています。特に年金生活における保険料のバランスや長寿化による介護への不安、がんになった時の不安などが上位を占めています。また60歳や70歳で満期になり、その後の保障がなくなってしまう保険に気づき、慌てて満期前に終身型保障に見直したいというご相談も散見されます。

しかし、現在契約している保険を見直し、新たな保険へ加入を「乗換」する場合には注意すべき点がたくさんあります。後に悔まないよう確認しておきたい項目をご案内します。

1.新たに申込みする保険契約についても告知が必要であり、告知の内容によっては、加入できない場合があります。また健康状態等により保険料の割増や特定の病気や身体部位を保障しない等の条件付の契約になる場合があります。

2.保険契約を解約、減額等をする場合、解約返戻金は払い込まれた保険料の合計額より一般的に少なくなります。また一定期間の契約継続を条件に発生する配当金や特別配当金の請求権等を失う場合があります。

3.新たな契約は、現在の契約年齢により保険料が計算され、一般的に保険料は高くなります。また予定利率が下がる場合があります。「予定利率」とは、保険会社が資産運用によりあらかじめ一定の運用収益を見込んで保険料から割引く利率のことで、積立て部分のある保険は特に注意が必要です。

4.新たな契約は、責任開始日から 3 年以内の自殺、責任開始時前に発症していた疾病や不慮の事故による入院等、また告知義務違反については、保険金・給付金の支払いができない場合があります。

5.新たな契約は、保障の開始までに、不填補期間(保障されない期間)が生じたり、保険金や給付金の支払い額を削減する期間が生じたりする場合があります。例えばがん保険の責任開始は一般的に91日目からですので、がん保険から新たながん保険に見直すときはこの点を特に注意してください。

6.同種の新たな契約に乗換える場合でも、特約の保障適用範囲等、乗換え前の契約とは保障内容が相違する場合があります。例えば手術給付金の支払対象となる手術の種類や支払倍率等です。

見直し時の不利益事項について十分に説明を受け、納得したうえで手続きをしましょう。またすべての保障を一斉に乗り換える必要はなく、現在の保障のうち活かせる部分は残し、足りない部分だけを補います。新たな保障が成立する前に、現契約を解約するのは厳禁です。解約したら元には戻せない点を肝に銘じておくことが重要です。

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