FPI-J 生活経済研究所長野

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コラムColumn

  • 2019.04.04
  • その他
  • 菱田 雅生

FPにもいろいろなタイプがいることを知ってほしい

プロフィールにもあるとおり、私は勤めていた山一證券の自主廃業をきっかけに独立系FPになりました。今から21年前のことです。当時入社した独立系FP会社は、私を含めて3名というとても小さな会社でしたが、FP業界の草分け的存在であった社長を筆頭に、相談業務や執筆業務、講師業務に全員がフル稼働していました。

証券会社では大阪の難波支店と山口の徳山支店に所属し、個人のお客さまに株式や投資信託を購入していただき手数料収入を得る、平たく言えば単なる「金融商品の販売員」でした。歩合給ではありませんでしたが、毎月の手数料収入のノルマが課せられ、それを達成するために日々悪戦苦闘していたのを覚えています。

正直に言ってしまえば、当時は、お客さまのニーズに応えようとする意識よりも、自分のノルマを達成しようとする意識のほうが強かったと思います。そのことを自分でも認識していたので、会社の破綻を機に、100%お客さまのためになるアドバイスをする独立系FPになろうと思ったのです。

しかし、FPになってみてわかったことは、同じFPといっても、さまざまなタイプがいるということです。大きな分類としては、金融機関などの企業に勤めている企業系FPと、金融機関などには属さない独立系FPです。

企業系FPは、勤務先の会社から給与をもらっているわけですから、会社の収益をあげるために働きます。どんなに優秀なFPでも、会社の利益にならないサービス提供は行わないのが一般的です。したがって、相談料が無料だとしたら、商品販売による手数料や、預かり資産残高に対する手数料などを徴収する仕組みでなければ成り立たないのが通常です。

一方、独立系FPは、金融機関などには属さずにFP(ファイナンシャル・プランニング)を専業として行っている個人(個人事業主)や法人(FP会社)です。そして、この独立系FPにもいくつかのタイプがあります。FPの主な業務は、相談、執筆、講演の3つに大別できますが、そのどこに力を入れているかがFPによって異なるのです。

私が以前いたFP会社の業務の割合は、相談10%、執筆30%、講演60%といった感じだったと思います。この割合が、FPによって大きく違いますし、FPそれぞれで得意分野も違います。相談をメインにしているFPもいれば、執筆をメインにしているFP、講演をメインにしているFPもいます。また、保険を得意分野としているFPもいれば、資産運用を得意分野としているFP、不動産を得意分野としているFPなどもいます。私の場合は十数年前の独立後も割合は大きくは変わっていません。現在は、相談5%、執筆25%、講演70%くらいでしょうか。得意分野は、資産運用や住宅ローン、確定拠出年金(DC)などです。

そして、相談をメインにしているFPにも、2つのタイプがいます。アドバイスの延長線上にある具体的な金融商品や保険商品の提供、つまり商品販売まで行っているFPと、商品販売は一切行わないFPです。

商品販売まで行っているFPの場合は、商品販売による手数料収入が得られるので、相談料は比較的安い傾向にあります。なかには、独立系FPとは名ばかりで、完全に保険会社の代理店業務をメインに手数料稼ぎをしているFPもいます。そういうFPの場合、相談料は無料になっているのが通常です。すなわち、相談料を無料としているFPには注意が必要だということです。

もちろん、商品販売まで行っているFPのすべてがよくないというわけではありません。私の知り合いのFP会社でも、お客さまへのきめ細やかなサービスを追求していった結果、商品販売も含めた総合的なFPサービスをワンストップで提供できるようにしている会社があります。それはそれで素晴らしいことだと思います。そういうFPと出会うことができた人は、きっと幸せでしょう。

一方、私もそうですが、商品販売は一切行わないFPもいます。商品販売は一切しないので、相談業務によって得られる報酬は「相談料のみ」です。1回当たりの相談料は、1~5万円あたりが相場でしょうか。年会費制の会員制度を作っているFPもいます。会員制度は、家計の状況変化に応じて定期的にアドバイスが受けられるようになっているのが一般的です。

このように、FP業務を行っている個人や法人(会社)にはいろいろなタイプがあります。もし、あなたが将来、FPに相談しようと思うことがあったら、異なるタイプの複数のFPに相談してみてください。病気の診断も、複数の医者に診てもらったほうが良いのと同じです。自分にあった信頼できるFPを見つけるための唯一の方法が、複数のFPに会うことだと言っても過言ではないでしょう。是非とも覚えておいてください。

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