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家計のリスクマネジメントとは?

多くの方が様々な場面で「リスク」という言葉を聞いたことがあるでしょう。「リスク」とは損失と思っている方も多いと思いますが、損失に限らず期待値から外れること、つまり「期待と現実の間にブレが生じること」で、そのブレを「リスク」と呼んでいます。ですから金融の世界では上振れも「リスク」と呼ばれます。保険分野では「リスク」を損失や損害と考えることが多く特に法人の補償を考えるときにはリスクマップを作成し経営者と一緒に対策を考えていきます。

では家計においてはどうでしょうか。家計におけるリスクマネジメントも同じです。まずは、その「リスク」に対して自身で許容できるかどうかを考えることが必要となります。そして許容できない事象が現実に生じた場合を想定し、前もってリスクを自身でコントロールできる範囲に収める活動をすることが、リスクマネジメントの根幹になります。

具体的には、許容できない部分に対して保険やお金の積立など何らかの手立てを打つこと、もしくは最初から「リスク」を伴うことを行わないことなどが挙げられます。リスクマップを作成することで、どのような「リスク」に対して、どのように対処すればいいかを考えることが可能です。ご家庭でも家計のリスクマネジメントは必要であり整理しておくことをお勧めします。ではリスクマップについてご説明します。

リスクマップはリスクの影響度と発生頻度を2軸で可視化し、優先的な対策を判断するためのツールです。縦軸に影響度、横軸に発生頻度を設定します。4つの区画ができますが、それぞれに考えていきます。

(1)影響度が大きく、発生頻度は低い・・・リスクの移転
たとえば交通事故や賠償責任、災害などが想定され、リスクを保険に移転します。
(2)影響度が小さく、発生頻度は多い・・・リスクの低減・予防
リスクを低減するために保険をかけるという考え方です。
(3)影響度が大きく、発生頻度も多い・・・リスクの回避
最初からやらない選択肢を取ることが重要です。
(4)影響度が小さく、発生頻度も低い・・・リスクの保有
リスクをしっかり把握したうえで、何もしない、リスクを保有するという考え方です。

例として以下のようなことが考えられます。
(1)保険をかけなければ莫大な賠償金や費用がかかり、自力で支払うことができないリスクです。自動車保険や賠償責任保険、火災保険に移転しましょう。
(2)保険をかけることでリスクを低減することが可能な方法として、傷害保険や医療保険が考えられます。公的医療制度の仕組みも知っておきましょう。
(3)暗号資産などの不確実性が高い運用商品が考えられます。
(4)電気製品などが破損した場合のための保険は、保険料がもったいないです。保有して貯蓄で備えられる範囲です。

人生における「リスク」とはどのようなことでしょうか。「災害に遭遇する」「収入が減る・なくなる」「いつまで健康でいられるか」「仕事を定年まで続けられるか、会社は大丈夫か」だと考えます。この4つの「リスク」に備えるためには何に保険をかけ、貯蓄をどのくらいして、投資をどの程度どのように分散して、将来のキャリア形成や自分磨きはどうするべきかなどを分析し、数値化できるものは金額を計算し、ライフイベントごとやライフプランの変化のタイミングに見直しをして家計のリスクマネジメントを考えていくべきでしょう。

今年の夏は熊本の地震や千葉の豪雨により大規模な災害が発生しました。上記リスクマップにおける(1)にあたります。災害の影響で当たり前の日常が奪われた方もいらっしゃるでしょう。本当に心が痛みます。

「災害に遭遇するリスク」は収入や健康や仕事の「リスク」にも影響を及ぼすことが多々あります。様々なリスクに対し完璧に備えることは難しいことですが、リスクマップを活用しリスクの分析を行うことで無駄な保険料を支払わず、貯蓄や適切な投資で蓄えを増やす手段となり、「リスク」となるブレを減少することは可能であると考えます。

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