FPI-J 生活経済研究所長野

MENU

コラムColumn

  • 2019.09.26
  • ライフプラン
  • 谷崎 由美

国からもらえる200万円の教育資金 〜児童手当の活用〜

「昔は金利が高かった。学資保険で教育費を積み立てたら掛金の2倍以上になった。」というのは昭和の後半の話。
「今は金利が低いから教育費が貯めにくい。だから投資をしましょう。」という話を聞かれた方や、そのように思われている方もいらっしゃるかもしれません。
本当にそうなのでしょうか?

学費というと一般的に「大学費用」と捉えて、17〜18年間で貯めようと思われるケースがほとんどです。
現在は低金利ですが、児童手当が充実しています。その歴史を見てみると

1972年 5歳未満の第3子以降にのみ3,000円/月の支給としてスタート
1975年 第3子以降に5,000円/月(義務教育終了まで)に増額
1986年 対象を第2子以降に拡大
小学校就学前の第2子に2,500円/月、第3子以降5,000円/月
1992年 対象を第1子以降に拡大
第1子と第2子に2,500円/月、第3子以降1万円/月

第1子から支給されるようになったのは1992年からですが、その後も改定をしながら、2012年以降は中学終了までの支給となり、3歳までは一律1万5,000円/月、3歳以降の第1子・第2子は1万円/月、第3子以降は1万5,000円/月、中学生は一律1万円/月となっています(所得制限あり)。

現在の制度だと、第1子・第2子の場合、3歳までの合計額は一人当たり54万円、3歳以降早生まれの15歳までとして120万円、さらに中学校終了までに36万円が支給され、自分の財布から学費を用意しなくても、児童手当を貯めておけば総額210万円の貯蓄ができることになります。
1970年代に生まれた人が、今の児童手当と同じ約200万円を貯めようとしたら、利息を考慮しても月6,000円〜8,000円の積み立てを17年間続ける必要があります。あたりまえですが、利息は元本を元にして付くものですから金利がないと増えません。
何度も言うようですが、今は中学卒業までの15年間で210万円が支給されます。さらに自助努力として、仮に自分のお財布から毎月1万円を積み立てると17年間で約200万円、つまり児童手当も含めて貯めておくだけで約400万円作れる計算です。

昔の学資保険では、満期金が積立額の2倍になったという時代もありました。この事実だけだと恵まれていた時代のようにも見えますが、児童手当や積み立て投資などの教育資金を作る環境としては、現在の方が整えられているという見方もできます。

昭和の金利の恩恵は、自助努力(元本)の量により得られる効果が変わりました。しかし、今は元本がなくても児童手当で約200万円が得られる環境です。自分で貯めたお金、外から与えられたお金(金利や手当)、受け取る背景は変わっても、教育費や教育環境が悪くならないように考えられています。さらに学びたい人には奨学金という制度もあります。
自助努力で貯蓄して、児童手当を貯めておけば奨学金を利用しなくても、地元の大学に行けるような費用は準備されています。そこから本人の意志で更に学びたい場合は、自分に投資をして奨学金を利用し学ぶという選択もできます。

「学費がないから学べない」という機会は、昔よりも減っているのではないでしょうか。
そして、様々な手法を使い、自分たちの努力で積み上げたその教育資金を使って、何を成すために使っていき、どのような人を創造するのか考えていくのが、生活経営の面白いところです。今は考え、実践した人には成果が出る環境が整えられています。
そこで重要なのは、対話です。前回(2019年6月20日)のコラムでもお伝えしたように、大人の価値観で決めるのではなく、児童手当を含め、この用意されたお金を使って「いつ何をどこで学ぶか」ということを、子どもに選択させるため、日頃から家庭での目配りや対話が大切だなと、日頃の相談業務で感じています。

お電話でのお問い合わせ

生活経済研究所長野 推進企画課

0263-88-6480

経験豊富なスタッフが、
丁寧にご要望を承ります。

受付時間 / 平日9:00〜18:00

Webでのお問い合わせ

Webからのお問い合わせなら
24時間いつでも承ることが可能です。

TOP