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コラムColumn

  • 2020.09.24
  • 投資
  • 竹川 美奈子

いま一般NISAを利用している人は2024年以降どうなるの?

前回、「税制改正でどう変わる、3つのNISA」というコラムで、令和2年(2020年)度の税制改正で、3つのNISA(少額投資非課税制度)がどう変わるのかを解説しました。その中でも、複雑なのは2024年からスタートし、2階建てとなる新NISAです。
では、すでに一般NISA口座で株式や投資信託を購入している人は新NISAがスタートするとどうなるのでしょうか。今年(2020年)や来年(2021年)一般NISA口座で投資をしようと検討している人も同様です。今回はそこに絞って解説します。

 

マイナンバーカードの再提出は不要
いま一般NISAを利用している場合、新NISAに衣替えする2024年の新制度開始時に自動的に新NISAが設定されるしくみになっています。そのため、再度マイナンバーなどの本人確認書類を金融機関に提出する必要はありません。

 

非課税期間終了時の選択肢は一般NISAと同じ
一般NISAは非課税期間が5年なので、非課税期間5年終了時に「1.(何も手続きをしないと)特定口座などの課税口座に移管される」「2.(自分で手続きをして)新たなNISA枠にロールオーバーする」「3.売却する」という選択肢がありました。
2024年から新NISAが始まってもこの選択肢は変わりません。例えば、2019年に一般NISA枠で株式や投資信託などを購入した人は、2023年末に非課税期間が終了します。その際の選択肢は「1.特定口座(課税口座)に移管する」「2.2024年の新NISA枠にロールオーバーする」「3.売却する」となります。ただし、新NISAではレバレッジを効かせている投資信託、上場株式のうち整理銘柄・管理銘柄は対象外となります。そのためこれらの商品を保有している場合には新NISA口座にロールオーバーできません(*1)。

 

このうちの一般NISAから新NISAへのロールオーバーは少々複雑です。いくつかの例を挙げてご説明します。

 

新NISAの枠(122万円)を超えてロールオーバーする場合
一般NISAを利用している人は、新NISAの投資枠(1階と2階を合わせた122万円)を超えていても全額ロールオーバーできます。例えば、2019年に一般NISA枠で投資した株式や株式投信が140万円になった場合でも、すべてロールオーバーできます。

 

新NISAの枠(122万円)以内でロールオーバーする場合
新NISAの投資枠122万円に収まる場合は、ロールオーバーした分は2階の枠(102万円)から埋めていきます。2階の枠がすべて埋まった場合には、次に1階の枠(20万円)を埋めていきます。

 

例えば、2019年に投資した株式や株式投信が110万円になった場合、2階の枠102万円を超えるので、1階の枠8万円を使います。それでも1階の枠は12万円残るため、2024年の新NISAでは12万円の範囲内であれば1階の枠で投資ができる、ということになります(1階なのでつみたてNISA対象商品の積み立て限定)。

 

では、ロールオーバーしても2階の枠(102万円)が残っている場合はどうでしょうか。例えば、80万円分を新NISAにロールオーバーする場合、2階の枠は102万円-80万円=22万円残っています。
ここで思い出していただきたいのが、新規資金で新NISAを利用する場合のルール。まず1階を利用してから2階を使う、となります。この場合も、1階で積み立て投資を行った上で、2階の22万円枠を使うという順番になります。
ただし、個別株だけに投資・2階だけ利用する、という選択をした投資経験者であれば、1階は使わずに2階だけ利用可能です。

 

このように一般NISAから新NISAへのロールオーバーはかなり複雑です。一般NISAで投資信託の積み立てをしている人、長期で積み立て投資を続けたい人はこの機会に、一般NISAからつみたてNISAに変更するという選択肢もあるでしょう。その場合、一般NISAで運用している投資信託は非課税期間内にはそのまま非課税で運用し続けられます。そして、5年の非課税期間満了時には時価で課税口座に移管されます(金融機関によっては非課税期間終了前でも課税口座に移管可能です)。
個別株やETF(上場投資信託)に投資をしている場合、制度が存続する限り、ロールオーバーし続けるという選択肢もありますが、複雑な制度の理解が大前提になります。また、現時点では一般NISAで新規に投資できる期間は2028年までとなっていて、その後の制度の延長等については決まっていないことも留意する必要があるでしょう。

 

*1.具体的な条件等については今後告示で示される見通し

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